就活で苦労したこと
セイト: レベルの高い会社を受けるとなると、当然苦労もあるんじゃないかなと思います。就職活動をしていて苦労したことは何かありますか?
イリュウさん: そうですね。特に就職活動が始まった当初は、やはり技術力ですね。僕は先ほどおっしゃっていただいた通り文系で、プログラミングは独学でやってきたんですけど、それでも理系に比べると技術的に弱い部分があります。技術試験や、技術に関する質問を深掘りされたときに言葉が出なかったりというところは、すごく苦労しました…。
セイト: その試験の内容は会社によって結構バラバラだと思うのですが、アルゴリズム試験のようなものですか?
イリュウさん: アルゴリズム試験もありますね。正直、今はAIを使っていいところとダメなところがありますが、わからないところは聞けるので、そこに関してのハードルはあまり高くありません。やはりきつかったのは、対面のときに聞かれる質問のほうです。
たとえば「N+1とは何か」(データベースへの問い合わせが必要以上に増えてしまう性能問題のこと)とか、「実際のインターネットってどうやって動いているの?」「HTTPSって何?」「パブリックキーとプライベートキーとは何か」といった、リテラシーに近い質問を聞かれたときに答えられなかったですね。
セイト: そういうのを対面で聞いてくるんですね。
イリュウさん: 対面もありますが、今はほぼオンライン上ですね。1対1でその技術の話をしますし、たまに2人、3人が相手の3対1のときもあります。
セイト: 今まさにAIが発達してきて、コーディング試験もAIでできてしまうという話がありました。なので企業も、フェイクができないようなやり方を試行錯誤している段階だと思うんですよね。いかにちゃんとその人の本当の技術力、自力を見るかというところで、今年はこうだったけれど来年は違うパターンもあるかもしれません。ただ、今はそういうやり方をしているということなんですね。
イリュウさん: そうですね。
セイト: ちなみに、技術の質問じゃなくても構わないのですが、印象に残っている面接や質問はありますか?
イリュウさん: 印象に残っている質問が、まさにさっきのN+1です。データベースの基礎知識にあたると思うんですけど、そこができていなくてめちゃくちゃボコボコにされて、結構恥ずかしい思いもしましたし、自分の無力さを痛感しました。なので、その技術面接はすごく悪い印象として残っています…。
セイト: リカバリーはできなかった感じですか。
イリュウさん: できなかったです(笑)
セイト: 知らないものをシンプルに聞かれると困りますよね。
イリュウさん: そうですね。「エンジニアとしていかがなものなのか」みたいな雰囲気を感じたのではあります…。
セイト: 今のN+1問題のようなものは、体系的にプログラミングやアプリケーション開発を学ぶ中では出てくるところなので、理系の学生や、長いことカリキュラムをこなして勉強してきた人たちならわかる。そういうところを狙って聞いてくる質問なのかもしれないですね。
イリュウさん: 周りの理系の友達に聞いてみたら、基礎的な部分だったり、質問に答えたことに対するさらに深掘りの質問だったり。ちょっと言い方は悪いですけど、意地悪な質問を結構してくるな、という印象は感じました。
就活でやって良かったこと
セイト: いろいろあったとは思うのですが、これだけ良い結果になりました。就職活動をするにあたって、これをやっておいて良かったなと思うことは何がありますか?
イリュウさん: そうですね。僕に関してはキャリアプランの目標があって、そこへの逆算をして必要なものを選択していく。ちょっと言い方が抽象的で申し訳ないのですが、ちゃんと逆算して、本当に自分にとって何が必要なのか、どういう人材が求められているのかを市場分析して、その人材に当てはまるように自分の行動をしたり、言語化する面接準備をしたりすることが、すごく大事だったかなと思います。
セイト: 結構意外な答えですね。企業分析をして、市場分析をして、そこに当てはめるような面接のシミュレーションをされていたということなんですね。
イリュウさん: はい。たとえば僕がおすすめする方法としては、ChatGPTのようなAIサービスでディープリサーチを使って、自分が受けたい会社の求める学生像は何ですかと聞いて分析してもらいます。その結果をもとに、おそらく皆さん就活ノートをデジタル形式で残していると思うので、それをすべてコピーペーストして、「この学生像に当てはまるように面接の準備をしてほしい」という感じのことを言うんです。
そうするとAIが、相手が求める学生像にうまく当てはまるように面接の文章を作ってくれるので、それをベースにして面接をするという感じですね。
セイト: すごくAIを活用しまくるんですね、そこで。
イリュウさん: そうですね。やはり本当にAI世代なので、そこを活用できるかできないかで結構大きく差がつくかなという実感はあります。
セイト: 確かに、ディープリサーチは研究論文などを調査するときに使う例がよく出てきますが、企業が求める学生像をピンポイントに調べに行くというのは、ちょっと面白い使い方だなと思いました。
イリュウさん: 採用エージェントの方に教えてもらった方法です(笑)
セイト: なるほど。すごくいいですね!
SiiDで学んで活きたこと
セイト: SiiDで学んだことで、何か活きたことはありますか?
イリュウさん: はい。これは以前に動画へ出演したときからずっと言っているんですけど、やはりコミュニケーション能力ですね。相手に何を伝えたいのかを明確にして、要約したうえで物事を伝える。面接もそうなんですけど、あやふやな言葉を使ってしまうと論理が崩壊しがちなので、まず結論ベースで話すというコミュニケーションスキルです。
あとは基礎的な勉強ですね。SiiDさんで学んだそういうところはすごく役に立ちますし、本当に基礎的なスキルをちゃんと自分のものにできたことが、今すごく活きていると感じております。
セイト: ありがとうございます。やはりソフトスキルもハードスキルも、基礎が大事だということですよね。
イリュウさん: はい。AI時代だからこそ言えることですね。やはり基礎が全てだと思います。
セイト: AI時代だからこそ、高度なことやこねくり回したテクニックはやろうと思えばできてしまいます。でも基礎力を問われたときに答えられるかどうかは、自分の地力ですからね。
読者へメッセージ
セイト: 最後に、この記事を読んでくださっている方の中には、イリュウさんと同じような大学生の方や新卒の方もいらっしゃると思います。一足先に進んだ先輩として、応援やエールを一言お願いします。
イリュウさん: そうですね。まずは、諦めないでほしいということです。僕もまさに文系で、いろいろな壁を感じましたし、周りからのプレッシャーや拒否反応みたいなこともあったんですけど、それでも諦めずに最後までやり続けられたので、こういった内定結果にもつながりました。
あとは、現代はAIが台頭してきているので、プログラミングだけしかできないというのは将来的に厳しいところもあるのかなと感じています。やはりエンジニアリングスキルと、何か別のものを掛け合わせて持っている人はすごく強いなと思います。
僕も面接をしてくださった方からの評価を聞いたときに、エンジニアリングに加えて、コミュニケーションスキルだったり、経済的な側面から物事を見られる力だったり、この掛け合わせが強いと言っていただきました。そういう人が今後求められるのかなと思うので、1つのものに固執せず、いろいろなものを見て自分の血肉にしていくことがすごく大事かなと思います。
セイト: ありがとうございます。イリュウさんがまさに、今求められる人材にかなり近いのかなと思いました。ハードスキルとソフトスキル、両方の面で掛け算をしてバリューを出していく。そこはやはり大事だと思うので、皆さんもぜひ目指していきましょう。
今回はイリュウさんにお越しいただきました。イリュウさん、ありがとうございました!
イリュウさん: ありがとうございました。
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